中国広東省の武力衝突事件、民主活動家らが反発を強める

今月6日起こった中国広東省汕尾市の村民と武装警官との武力衝突事件について、中国の民主活動家らが民主化運動を武力弾圧した天安門事件に似ていると指摘するなど、反発を強めている。

この事件に対する中国当局の動きは、公式発表として「3死8傷」と発表するなど被害規模の矮小化、現場の村へと通じる道路は武警などによって完全に封鎖するなど、情報封殺の印象が強い。

これに対して天安門事件の遺族や民主活動家らが、武力鎮圧を非難する声明を発表し、インターネット上で中国当局に抗議する署名活動を呼びかけるなど、当局への批判と反発を広げている。声明では「政府の権力と住民の権利が著しくバランスを欠いており、両者の衝突が頻発して暴力的な解決しか残されなくなる」と主張している。

また、天安門事件に参加した民主活動家で、署名の発起人の劉暁波は、朝日新聞に「庶民の声に耳を貸さず武力で鎮圧する当局のやり方はひどい」とし、「民主を求める北京の人々も強い憤りを感じている」とコメントしている。